患者さんの爪はがし事件の真相は?

今年の6月看護師が患者さんの爪をはがす虐待を行なった、
というちょっとショッキングなニュースを聞いて、
私もそのことをブログで書いたのだけど↓
https://mori-k.seesaa.net/article/200706article_65.html

真相は全然違うらしいということを最近知った。

まず、そのときのニュースの記事をもう一度掲載する。

鬼看護師、認知症患者の爪はがす「水虫処置のつもり」

このようなタイトルをつけられた記事の全文を、
この際だから載せてしまおう。

新聞等がいかに真実を伝えていないのか、
そのことがわかるための良い例として。

それと、
それにころっとだまされた私自身への戒めとして。

下記。

医療法人北九州病院は25日、北九州八幡東病院(北九州市八幡東区)の看護師で病棟課長の女性(40)が、入院患者の高齢者4人のつめをはがす虐待を行っていたと発表した。

 課長は「自然に取れた。水虫の処置のつもりでやった」などと虐待を否定しているが、病院は26日に傷害容疑で八幡東署に刑事告発した上で解雇する方針。数年前から同様の虐待が行われていた可能性があるという。

 発表によると、課長は八幡東病院の東6階病棟を担当。つめをはがされたのは男性1人、女性3人で、全員が70代以上の認知症の人たち。今月8日と12日、80代の男性が左足の親指など計2枚をはがされたのに続き、80代の女性が12日と15日に右足の各1枚、90代の女性が14日と15日に両足の計4枚、70代の女性が15日に右足の計2枚を、それぞれはがされた。

 男性の病室に課長が入っていたことから、ほかの看護師が不審に思い8日に報告。看護部長が課長につめの処置をやめるよう指示したが、その後もはがされる患者が出たため詳しく調べた結果、虐待が判明。家族からも通報があった。

 課長は平成2年から同病院に勤務し、14年から課長だった。勤務態度に問題はなく、まじめだったという。

 病院は長期療養型の医療機関で、病床数は介護保険病棟と医療保険病棟で計約500。木元克治院長は「患者様とご家族に対し心からおわび申し上げる」と話している。



んで、10月4日に、この事件に関する日本看護協会の見解というのが発表されている。

北九州市「認知症高齢者の爪はがし事件」に関する日本看護協会の見解
(PDFファイルです。)

それによると、
爪はがしは虐待ではなくケアだったと・・・。

驚きの内容である。

そのことを伝えたニュース。

http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=12309

このニュースによると、
当該看護師は「爪のケアは1回切って終わりではなく、長いスパンで行うもの。継続的にケアすることできれいになることを、自分の実践を通して見せて行きたい」、「日々の実践を通して得た経験を集積して、いずれはフットケアに関する病院のマニュアルを作成し、ケアの標準化を図り、ケアのレベルを上げたい」といった考えや目的を持って行動したとして、日看協は「(看護師の行為は)患者により良いケアを提供したいという専門職としての責任感に基づいた積極的な行為だった」と述べている。
ということである。


だがしかしである、
「ケア」がなぜ、「虐待」と認識され、つかまってしまったのか?

ウソを垂れ流すマスメディアのことは横においておくとして、
そちらのことが今度は気になる。

これは果たして、
単純な冤罪事件なのか?


そうではないのではないかと思う。


そこには、
患者家族への説明不足や、周囲との協力の不足があったのではないだろうか?


それから、
看護師の仕事や、看護とは何か?
ということについて、
世の中にはまだ知られていないことが多いからではないか?

フットケアといわれても、
しらない人の方が多いのだろうと思う。

看護師の私も、詳しくはしらない。



そういういろんな要因があって、
ケアをしてつかまったと。


そういことなのかもしれないと、
思った。

この記事へのコメント

みみ
2010年09月17日 15:21
看護と言う仕事は世間には全く理解されていないですね。自分が看護師をしていた頃は、全く考えなかったことですが、看護師を辞めて他の世間に触れてみると、いかに看護と言う仕事が理解されていないのか痛感しました。
だから、白癬菌による肥厚した爪をニッパーで削るということがどんなことか、一般の人がピンと来ないのは普通。というか爪切りなんて、そんなたいそうなことない、と言うのが世間一般の反応ではないでしょうか。だから爪に支障をきたすと言ったら、はがす、深爪するって言う発想しか思い浮かばないんだろうと思います。
 看護師でも産婦人科とか勤めている部署によっては、全く経験しないケアだと思われます。私は、たまたま高齢者がたくさんいる病院に勤めていたので、こんなことでいちいち逮捕されていたら看護師なんておちおちできないなと思いましたけどね。恐ろしいですよ。看護師の仕事して刑務所送り。100日余り拘留されて犯人扱いで警察から尋問なんて・・・酷過ぎると思います。
2010年09月18日 06:00
コメントありがとうございます。
フットケアに興味のある多くの看護師が注目していたニュースだと思いますが、無罪判決がでて良かったと思います。
肥厚したつめを切るのは、医療行為になるはずですので、皮膚科医師により行われる場合もあります。この場合も医師が行っていれば、裁判の「さ」の字も出てこなかったのでしょう。

看護師の仕事が理解されていない状況は確かにありますが、この事件の場合は、現場の同僚すら余り理解していなかったようです。それにプラスして、患者とその家族への説明不足もあったのだろうと思われます。
患者さんのつめを切って逮捕されたのでは、看護師なんてやっていられませんので、新しいことをはじめるときには、理論武装を怠らず、回りの人も巻き込みながら、やっていくしかないのだろうと思います。
まあ、私にはそこまでの熱意もありませんので、なるべくあたらずさわらずの、萎縮看護を選択していくことになるのだろうと、自分自身について考えたりしました。
みみ
2010年09月18日 11:59
現場の職員の理解のなさは、看護協会が勉強不足として批判していましたよね。正直言って、私もそう思います。高齢者ケアの分野では何十年も前から看護師はニッパーを片手に爪切りしていました。新しいことでも何でもありません。その病院が「おかしい」と思いますよ。皮膚科ドクターにお願いすることも当然ありますけど、それはあくまで治療。看護師のおこなう爪切りは日常的に繰り返し行うケアですから。。。それを病院の職員自体が理解してないのは勉強不足としか言いようがないです。
 マスコミに写真を送ったりしたのも病院の職員みたいです。で、マスコミも虐待ではと疑いの目で取材して、虐待防止法にもとずく委員会でも虐待と認定してしまった。(こんなインチキな委員会いらないと思いますが)そして警察も犯人扱いで逮捕。一審での裁判ではニッパーを持っていたことが「虐待の証」だとされたようです。これだけの無理解と無知を前に本人の説明だけではどうにもならなかったんだと思いますよ。説明や説得は大事ですけど、なかなか聞く耳持ってもらえないってことは私も何度も体験しています。だから、この事件に関心あるのですが・・・誰も理解してくれない、その無念さ、悔しさ。言葉でいうのは簡単ですが、実際に行うのは物凄く難しいことなのです。
2010年09月19日 06:46
この事件については、ネット上の新聞報道でしか知らないのですが、記事から引用すると患者さんの家族は、

"上田元看護課長に福岡高裁で無罪が言い渡されたことについて「ふに落ちない判決だ。患者や家族は痛みを受けており、そういう視点からの判決を出してほしかった。今後、適切な治療という名目で看護師の行為が拡大解釈される恐れがあるのではないか」と話した。"

ということですね。
きっと現場の職員の間でも、ふに落ちない人がいるのだろうと思います。
確かに、患者さんの肥厚した爪をニッパーで切る行為は、新しいことではないかもしれません。しかし、新しいことではないのに、現場でも十分な理解が得られていないわけですから、それはおそらく勉強不足以外にもなにか原因があるのだろうと思ったりします。
おそらくそれは、痛みがあることがあったり、血が流れる場合があることに対する、心理的な抵抗感などであるのではないかと思ったりします。そういう抵抗感を乗り越えることは、難しいですね。
みみ
2010年09月21日 13:14
>痛みがあることがあったり、血が流れる場合があることに対する、心理的な抵抗感などであるのではないかと

でも、医療行為ってたいてい気持ちのいいもんではないからね。それを言ったら注射だって血も出るし痛いよ。余談だけれど最近は注射が痛いと言って物凄いクレーム付ける患者さんがいるとか。
爪切りも血がにじむことくらいはあるし裁判の中で医師が「出血は医学的に問題ない程度で切り方にも問題ない」と証言しているよね。
現場でも看護部長は問題ないとしていたみたいではなかったのかな?
ふに落ちない、医師ならふに落ちるのか。だったら看護師は何もできないね。
やはり、医師がニッパーを持って病棟を爪切りに回るべきなのかな。
そうしたらふに落ちるということだよね。
結論としてやっぱり看護って理解されていない。そう思いますけどね。同業者に対しては理解不足と言うのは=勉強不足ってことになるわけだけど。

この記事へのトラックバック

  • 介護保険制度改正

    Excerpt: 2005年介護保険制度改正は、予防重視型システムの確立、施設給付の見直し、新たなサービス体系の確立、サービスの質の確保、負担の見直しと5つの重要なポイントがあります。またこれらの5つのポイントを支える.. Weblog: 介護の情報ブロッグ racked: 2007-10-27 00:15
  • 患者つめはぎ事件の続報

    Excerpt: 日本看護協会が、 つめはぎ事件は看護行為だった、 という趣旨の見解を発表して、 この件は終息するのかと思いきや、 福岡地検小倉支部が同病院の元看護課長上田里美被告(41)を傷害罪で福岡地裁小倉支部に追.. Weblog: 少しだけ素敵な妄想 racked: 2007-11-03 21:18
  • 増殖を考える:つめ水虫口コミ(クチコミ)情報-水虫薬小水疱型...

    Excerpt: つめ水虫口コミ(<strong>クチコミ</strong>)情報-水虫薬小水疱型の水ぶくれの水虫の場合は、広い範囲に水ぶくれの症状が出ることも多いため、クリームタイプやスプレータイプの水虫薬がいいですよ。<br /> またかゆみも伴うこともあるの.. Weblog: つめ水虫の口コミ(クチコミ)情報|つめの水虫にお悩みなら racked: 2007-11-22 12:31
  • 薬を考える:つめ水虫口コミ(クチコミ)情報-水虫薬水虫薬を塗...

    Excerpt: つめ水虫口コミ(クチコミ)情報-水虫薬水虫薬を塗るときのポイントとしては、まずは我慢強く薬を使い続けることですよ。 <br /><br /> 白癬菌は非常にしぶとい菌ですので水虫が治ったかなと思っていても、しばらくは水虫薬.. Weblog: つめ水虫の口コミ(クチコミ)情報|つめの水虫にお悩みなら racked: 2007-11-23 18:16
  • 逆に「病院低劣看護医療」が明らかに-上田里美事件からACCUSED BYOIN CARE-

    Excerpt: 不当な上田里美ナース刑事告発と逮捕起訴  UNREASONABLE ARREST & JUDGES AGAINST EARNEST NURSE, SATOMI UEDA   スパモニ Weblog: 横浜文化カレッジ・Yokohama CC racked: 2008-05-30 13:00
  • 水虫の種類 小水疱型

    Excerpt: 水虫の種類で最も痒みを伴うといわれているのがこのタイプ。その治療法は!? Weblog: 水虫症状徹底解析!!水虫を治療するためのブログ racked: 2008-07-15 16:01
  • 韓国でのPA(フィジシャン・アシスタント)のことが書かれた記事

    Excerpt: 記事によると、 韓国においては、 Weblog: 看護師父さんの仕事と生活の記録 racked: 2009-01-29 07:20
  • 爪はがし看護師 有罪

    Excerpt: 前に書きましたが、 患者さんの爪をはがした看護師の事件、 ↓ http://sukosidake.at.webry.info/200710/article_32.html Weblog: 看護師父さんの仕事と生活の記録 racked: 2009-04-12 08:41
  • 患者さんの爪はがし事件の続報と看護説明用紙について

    Excerpt: 北九州市の北九州八幡東病院で平成19年、高齢の女性入院患者2人の足のつめをはく離させたとして傷害罪に問われた元看護課長、上田里美被告(43)の控訴審初公判が31日、福岡高裁(陶山博生裁判長)であり、弁.. Weblog: 看護師父さんの仕事と生活の記録 racked: 2009-09-02 11:23
  • 水虫の種類

    Excerpt: 水虫。あまりイメージの良い言葉ではないですね。不潔、汚い、怖い。。水虫にそんなイメージを持ってる方は多いと思います。 Weblog: 水虫の症状と治療方法 racked: 2009-11-28 21:21
  • 看護師の爪はがし事件に無罪判決が出た

    Excerpt: このブログでも何度か書いた、 看護師のつめはがし事件、 ↓ http://sukosidake.at.webry.info/200710/article_32.html Weblog: 看護師父さんの仕事と生活の記録 racked: 2010-09-18 08:53